日焼け止めのパッケージやCMでよく見る「PA」や「SPF」ですが、皆さんは意味や効果をご存知ですか?今回は、日焼け止めを選ぶ際に重要な「PA」や「SPF」について解説します!ぜひ参考にしてください。
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◇紫外線の種類とそれぞれが引き起こす肌トラブルについて|UV-A UV-B
太陽光に含まれる紫外線にはいくつか種類があり、日焼けに関係するのはUV-AとUV-Bという紫外線です。
UV-Aと呼ばれる紫外線は波長が長く、肌の奥まで届きます。車や家の窓も通過するため、屋内にいるからといって安心できない紫外線です。肌の奥まで届くUV-Aは、肌のハリや弾力をつくりだす細胞を傷つけてしまいます。じわじわ肌への負担が蓄積されていき、シワやたるみといった外見での印象を大きく左右する肌トラブルを起こします。
UV-Bと呼ばれる紫外線はUV-Aより波長が短く、肌表面に強く作用します。強い日差しを浴びてすぐ、肌が赤くなりヒリヒリする火傷のような日焼けの原因となる紫外線です。その肌の炎症を察知すると、紫外線から肌を守ろうとして、体がメラニンを生成する色素細胞に指令を出します。その指令を受けて生成されたメラニン色素が皮膚に沈着して、シミ・ソバカスの原因になります。
◇日焼け止めのPA・SPFとは
紫外線の種類がわかったところで、PA・SPFについて解説します。日焼け止めのパッケージによく書いてあるPAとSPFは、紫外線からどれくらい肌を守ってくれるかを表してくれます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
|PA値
UV-Aへの防御効果を表したのがPA値です。「PA+」〜「PA++++」の4段階で表示され、「+」が多いほど防御効果が高くなります。
シワやたるみといった外見での印象を大きく左右する肌トラブルを起こすUV-Aは、地上に到達する紫外線の約9割を占めるうえ、ガラスなども通過してしまうため屋内にいても安心できないのが特徴です。絶対に防御したい紫外線ではありますが、誰でも「PA++++」を選べばいいというわけではないので注意しましょう。以下を参考にしてください。
・屋内での活動時間が長い方 ー 「PA+」〜「PA++」
・営業などの外回りや軽い屋外スポーツ ー 「PA++」〜「PA+++」
・炎天下でのレジャーや海水浴・プール ー 「PA+++」〜「PA++++」
紫外線に特に敏感な方やアレルギーなどの症状がある方は、低い防御力の日焼け止めを使ってしまうと、肌を守りきれない可能性もあるので、皮膚科など医師の指導に従ってください。
|SPF値
UV-Bへの防御効果を表したのがSPF値です。SPFは、2〜50と防御力が数値化され、さらに50以上の場合は「50+」と表示されます。数値が大きければ大きいほど、UV-Bへの防御効果が高くなります。
一般的に、肌が紫外線を浴びてから日焼けするまで、15分〜20分程度かかると言われています。この15分または20分を1単位とし、日焼けするまでの時間をどのくらい引き伸ばせるかを数値的に示したのがSPFです。
【例】
肌が焼けやすい人(15分で日焼けが始まる人)が「SPF30」の日焼け止めを塗った場合
15(分)× 30(SPF)= 450(分)約7.5時間
本来、紫外線を浴び始めて15分で日焼けするのを、450分に引き伸ばしてくれるということ。
外で活動する時間が長い場合や、いつもよりも日差しが強いと感じる日などは、 SPF値が高い日焼け止めを使うことをオススメします。外での活動時間があまりない方や、日差しがそこまで強くない時には、SPF値が高いものを使用すると肌の負担になり、紫外線トラブル以外の肌荒れの原因になりますので、使い分けましょう。
◇紫外線|どのくらいの強さで、どのくらいの時間浴びるのか
PA・SPFについて詳しく解説しました。PA・SPFは、紫外線から肌を守ってくれる強さを表しますが、強ければなんだっていいわけではありません。紫外線防御効果が強いほど肌への負担も大きくなり、せっかく紫外線対策をして肌を守っても、別の肌トラブルの原因となってしまうこともあります。
自分がその日どのくらいの量の紫外線を浴びるのか、天気的に紫外線量が強いのか弱いのかに合わせて、日焼け止めを選んでみてください。