映画ヘアメイク分析【ヘアスプレー】流行×個性の表現に注目

https://soichiro.co.jp/blog/20191220/

時代背景やストーリー、人物自身の性格など、さまざまな意図が込められ作られている映画ヘアメイク。本記事では、1960年代のアメリカ・ボルティモアが舞台とされている「ヘアスプレー」のファッション、ヘアメイクを分析していきます。

コンテンツ

ヘアスプレーのあらすじと主要人物

「ヘアスプレー」は、1960年代のアメリカ・ボルティアを舞台に、明るくパワフルなビッグサイズの女の子が憧れのテレビのダンス番組出演を目指して奮闘する物語です。人種差別や体型などのコンプレックスに対して、持ち前の明るい性格とパワフルなダンスで吹き飛ばしていきます。

映画が撮影された1960年代当時のアメリカは、肌の色や体型、人種差別や偏見が根強く残っていました。それらがうまく映画内に取り入れられていて、「自分は自分、差別や偏見なんかに負けない」というのが表現されていると感じました。

ヒロイン:トレイシー役(ニッキー・ブロンスキー)

https://kumasan114.blog.fc2.com/blog-entry-239.html

ヒーロー : リンク役(ザック・エフロン)

https://ameblo.jp/vbsaaya/entry-12550004218.html

<作品全体を通したファッションのポイント>

作品全体を通して、男女それぞれその時代に流行していたファッションが惜しみなく取り入れられていました。

女性たちのファッションポイント

1960年代初期の設定なので、ツイッギーの影響もあり、徐々にスカート丈がミニに以降している最中のファッション。

当時のアメリカではAラインワンピースやネオンカラーなどのカラフルでポップなファッションが流行していました。

同系色で揃えたコーデや柄×柄、カラーブロックのファッションも多く登場し個性を強調していて、主人公の明るい性格や、映画も全体的に明るい雰囲気なところからもハッピーでカラフルな色使いが多いです。

https://pin.it/D9mIVSP

黒人、白人関係なくパステルの服や、ハッキリとした色の服などを着ていることからも
人種的マイノリティに対するメッセージ性も感じました。

男性たちのファッションポイント

https://pin.it/7degYHP

当時アメリカではアイビールックが大流行。エリート大学である「アイビー・リーグ」の学生やOBたちの間でよく見られたファッションということもあり、品が良い印象があります。

紺ブレにボタンダウンシャツ、コインローファーがアイビールックの定番ですが、映画内では女性たちのカラフルな衣装に合わせてか、男性たちもカラフルな色や柄のジャケットやシャツを着ていて統一感があります。

https://m.niwaka.com/ksm/movie/all-time-best/refreshing/2/

黒人の男性たちは白人の男性に比べてよりカラフルでよりカジュアルなスタイルで、靴もコンバースを履いていたり、自分たちの個性を強調していると感じました。

<作品全体を通したヘアのポイント>

主人公含め、出演者はみんな個性的なヘアスタイルをしています。

女性たちのヘアスタイルポイント

https://prcm.jp/album/hy6666/pic/11877919

主人公は盛りに盛ったヘアスプレーでガッチガチに固めたビッグヘアで、前髪のデザインカラーからも個性を表現しています。

他の出演者たちも個性的なヘアスタイルで、それぞれの個性を表していました。

男性たちのヘアスタイルポイント

https://buffys-movie-and-money.com/post-2381/

白人男性はほぼ全員、グリースやジェルで固めた艶のあるキッチリとした、七三分けかオールバックスタイル。これもアイビールックの特徴で、当時のアメリカでどれだけ若者の間でアイビールックが流行っていたかがよくわかりますね。

ヒーローのリンクはクルンと垂らした前髪で個性と遊び心を出していて、ナルシストなリンクの性格がよく表現されています。

https://pin.it/swXBAAq

黒人男性は髪質のこともあり坊主に近いバーバースタイルか、長めでもジェルなどで癖を活かしてウェーブデザインになっていて、ヘアスタイルでもオシャレを楽しんでいるのが感じられました。

<作品全体を通したメイクのポイント>

https://front-row.jp/_ct/17427703

当時はツイッギーやブリジットバルドーなどのセレブの影響で、目元を強調したメイクや、人形のようなドーリーメイクが流行していました。目元をしっかり強調するかわりに、リップは控えめなピンクやピンクベージュなカラーが主流。

1960年代前半は上まつ毛をつけまつげで盛り、下まつ毛は何もしないのが当たり前でした。後半になると上下盛り盛りにしてより強調するようになっていきます。

この映画は1960年代前半の話なので、ちゃんとほぼ全員が上まつ毛のみを強調したメイクになっていて細かいこだわりを感じました。

皆さんも注目してみて◎

時代背景やストーリー、人物自身の性格など、ヘアメイクやファッションを通じて読み取ることができます。皆さんもぜひ注目しながら作品を見てみてください◎

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