
美容師×ヘアメイク=ヘアメイク師が、ディレクションから撮影まで手がけるショートドラマ。今回公開した動画は、『揺れる心』です。
脚本を渡されたヘアメイク師は、物語の内容からどんな背景を読み取り、登場人物のキャラクターをどのようにヘアメイクで表現しているのでしょうか。テクニックはもちろん、技術者としてヘアメイク師が行った分析のプロセスや表現の仕方をまとめました。
コンテンツ
<物語の概要>
美容室の閉店作業をしている店長の元に、非番のはずの紗耶香が思い悩んでいる様子で訪ねてきた。話を聞くと、同じ店で美容師をしており、紗耶香の良きパートナーでもある健斗が、別の美容室への移動を考えていて、そのことで揉めているらしい。2人の決意や将来を考えて諌めようとする店長だが、思いもよらない方向性に話が進んでいきそうで…?
<登場人物別ファッション・ヘアメイク解説>
今回『揺れる心』に登場する人物とそのキャラクター、担当した役者さんをご紹介するとともに、ヘアメイクを解説します。
店長役:林田雅樹さん



ファッションポイント
ジャケットを羽織って店長らしい貫禄を出しつつ、インナーで遊んで『THE 美容師』感を出しました。
メイクポイント
コンシーラーを重ねて髭をカバーし、アイブロウには眉マスカラを塗り髪色と揃えてナチュラルに仕上げました。全体的に優しい印象になるように仕上げました。リップはヌーディーなピンクを少しだけ塗って、自然な血色感をプラスしました。
ヘアポイント
ストレートアイロンで波巻きにしました。7:3のアップバングにすることで、店長らしい頼れる大人な感じを表現しました。スタイリング剤は、ワックスにオイルを混ぜました。
紗耶香役:望海さん


ファッションポイント
非番の日は人と会うことがないのでオフモードのスウェットのセットアップ。仕事の日は黒のシャツとスカートのセットアップで、ちょっと強めの感じの女の子を表現しました。
メイクポイント
意思が強め+小悪魔っぽいところがあるということで、地雷系のメイクで表現しました。薄めのピンクを使用することで、可愛らしさもプラスしています。
ヘアポイント
非番の日ということで、オフ感が出るように緩く巻きました。回想シーンは仕事終わりの締め作業中ということで、長い髪が邪魔になってきて耳にかけている感じにして、緩く巻きました。
健斗役:塚本爽太さん


ファッションポイント
非番の日なのでラフな服装にしつつ、アクセサリーをつけて手抜き感が強くならないようにしました。
メイクポイント
髭剃り跡を消して、ナチュラルに肌補正をしました。眉は整える程度にして、リップは少し血色感を足しました。
ヘアポイント
非番の日はラフにセンターパートで仕上げました。アイロンで表面だけ束のカールをつけて、ラフだけどおしゃれな雰囲気になるように仕上げました。スタイリング剤はヘアクリームを軽くつけました。
回想シーンは仕事モードなので、分け目を左にずらして韓国風に仕上げました。スタイリング剤は柔らかめのワックスをつけました。
ディレクションから撮影まで!幅広いスキルを持つヘアメイク師
脚本から読み取ったストーリーや登場人物のキャラクターを、どのように表現しているのかご紹介しました。ショートドラマの世界観を作り上げるために、ヘアメイクやファッションに込められた意図がたくさんあることがわかりましたね。
ヘアメイク師についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
【揺れる心】撮影協力
<脚本>
池田剛
https://youtube.com/@karusu1
https://twitter.com/Kouki_Birth
https://instagram.com/heiz_go/
〈出演〉
店長役:林田雅樹
紗耶香役:望海
健斗役:塚本爽太
<ヘアメイク、ディレクション、撮影、編集>
株式会社ヴィサージュクリエーション(https://visage.co.jp/)
Wish Group 株式会社(https://wishgroup.jp/)
<撮影協力>
VISAGE GINZA(https://visage.co.jp/shop/visage-ginza/)