映画ヘアメイク分析【バーレスク】

時代背景やストーリー、人物自身の性格など、さまざまな意図が込められている映画ヘアメイク。この記事では『バーレスク』に登場する人物のファッション、ヘアメイクを分析・考察しています。

コンテンツ

あらすじ

クリスティーナ・アギレラ&シェールという、グラミー賞に輝き世界中を魅了する新旧歌姫の共演によるミュージカル・ドラマ。歌手になる夢を胸にLAにやってきた女性と、老舗クラブの女性経営者との物語が綴られる。女優として映画初出演のクリスティーナ・アギレラの歌唱力とダンスが見るものを圧倒する。

⚫︎テス ー シェール

ファッションポイント

黒いロングワンピースの印象がトレードマークでした。貫禄を感じさせつつ煌びやかなラメが施されていて、ゴージャスさを兼ね備えていました。クラブのボスらしい華やかさと強さの他に、弱いところを他人に見せないよう守っている意味もあるのかと思いました。

ヘアポイント

ロングウェーブヘアが定番でした。均一なウェーブでセンター分けから出る目力が隙がない印象を感じました。

メイクポイント

顔のパーツにメリハリがありシェーディング、ハイライトも遠くからでも表情が伝わるくらいはっきりされていました。まつ毛は上下ぱっちりに暖色系のカラーが色っぽさをましているようでした。スポットライトを浴びるたびに煌めくまぶたに散りばめられたラメのアイシャドウがとてもゴージャスで、ステージに立つだけで周りを釘付けにしてしまう華があり、思わず目で追ってしまいました。

リップはぷっくり口角が上がっていて、上唇も熱く情熱的な印象。

ショーのときの眉毛は角度のしっかりある細いアーチ型で、普段はストレートになっていたところがありました。ショーの時は魅せるために、普段はクラブの中でお母さんのような存在でみんなを見守る優しさを表現してあったのかと思いました。

⚫︎アリ ー クリスティーナ・アギレラ

ファッションポイント

アイオア(ロサンゼルス上京前)

アイオアにいた頃は、履き慣れた裾の破れたジーンズに、派手さがない淡いくすんだカラーのトップスで、お金に余裕がなく田舎で同じ毎日を送っている様子でした。

バーレスクに入ってから、物語の終盤では日常でもドレスを着ていて魅られる人として変化しており、身に纏う物全てが鮮やかなカラーが多く、華やかで自分に自信がある人に成長したんだと感じられます。

ヘアポイント

アイオア(ロサンゼルス前)

上京前の髪の毛は毛先がボサボサで、ただまとめていただけでした。バイトの為にまとまっていればいいだけであって、人に魅せるという感覚はなかったんだろうと思います。

バーレスクに入ってからは、ステージ全体の雰囲気や曲調の変化に合わせてヘアスタイルがコロコロ変わります。ロック調の曲のときにはクルクルヘアで、シルバーブラックの衣装と相まって激しい強さが感じられ、バラード曲のときにはアップヘアにドングドレスでしっとりしてるけどキュートな女性像が作られていました。

メイクポイント

最初はナチュラルなカラーメイクでアリの内側のピュアさをイメージしていて、ショーでは人を惹きつけるよう堂々とした唯一無二の煌びやかな人を表現しているのかなと感じました。

まとめ

ステージのセンターに立つ人や主演は、赤リップやキラキラ目立つ衣装、誰より長い黒いニーハイブーツなどで際立てられていて、自然と注目できるようになっていました。

主演以外はベージュやブラウンリップを主としたメイクで、アリが一番目立つように差がはっきりとしていました。アリだけ曲によって強いメイクやキュートなメイク、華やかなメイクと変化があって、一人特別な突出したタレント性を表されていました。

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