
時代背景やストーリー、人物自身の性格など、さまざまな意図が込められ作られている映画ヘアメイク。この記事では、2007年に公開された『魔法にかけられて』に登場するキャラクターたちのファッションやヘアメイクについて分析・考察をしていきます。
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『魔法にかけられて』あらすじと主要人物

おとぎの国に暮らす美しく純真無垢なプリンセスが、ある日突然、現実世界のニューヨークに放り込まれたら…。2007年全米公開の『魔法にかけられて』は、そんな奇想天外なシチュエーションから始まる最高にハッピーなラブストーリー。おとぎの国のプリンセスが現実世界にやってきたらどうなるの?そんな誰もが一度は想像したことのある夢のような物語が本作にはたっぷり盛り込まれています。アニメーションと実写、おとぎ話の世界と現代の都会という二つの世界をまたぐプリンセス・ジゼルの天真爛漫さが微笑ましい、リピート必至の幸せな物語です。
①ジゼル(:エイミー・アダムス)

おとぎの国、アンダレーシアで幸せに暮らしていたプリンセス。エドワード王子との結婚の日、邪悪な女王の企みによって、現代のニューヨークに追放されてしまう。
②ロバート・フィリップ(:パトリック・デンプシー)

離婚専門弁護士。ジゼルを助けた。
③ナリッサ女王(:スーザン・サランドン)

アンダレーシアを治めるいじわるな女王。義理の息子のエドワードの結婚で、自分の王位が奪われることを恐れ、ジゼルをだまして深い井戸へ突き落とし、現代のニューヨークへと追放する。
|ジゼルのヘアメイクとファッション
ファッションポイント
作品を通してジゼルの衣装はプリンセスを感じさせる可愛らしい衣装が多い印象でした。
○パフスリーブのウェディングドレス


真っ白なのが印象的なパフスリーブのウェディングドレス。おとぎの国、アンダレーシアから飛び出てきたときの衣装です。
○カーテンで作ったグリーンのドレス


ロバートの家のカーテンでジゼルが作ったグリーンのドレス。ピンクや黄色などの小さな花が散りばめられた柄や、中央にある大きなリボンがとても可愛らしいです。
○オフショルダーの花柄ドレス

お花柄のオフショルダーのドレス。淡い色のお花が散りばめられていてとても可愛らしいです。夏らしく涼しげで、ジゼルらしいドレスです。
○大人っぽい紫のマーメイドドレス

今までの可愛らしいドレスとは違い、大人っぽい体となドレス。おとぎの国ではなく少し現代社会に近づいたジゼルの魅力をより一層引き立たせるような衣装です。
ヘアポイント
○ボリュームのあるハーフアップ

おとぎの国から迷い込んだ最初の場面では、ウェディングドレスによく似合うボリュームのあるハーフアップでした。キラキラした衣装にキラキラとしたティアラがよくあっています。
○ふわっとしたハーフアップ

ふわっとしたルーズなハーフアップ。爽やかなグリーンのドレスによくあった、リボンや装飾がとても可愛いです。
○大人っぽい内巻きストレート

今までは巻き髪やゆるふわな可愛らしい髪型が多かったのですが、舞踏会の場面では内巻きのストレートで一気に大人っぽくなりました。
メイクポイント

衣装や髪型に負けないくらいしっかりとしたメイクがされています。アイラインもまつ毛も黒ではっきりとした印象です。

お花柄のオフショルダーのドレスのときは可愛らしいピンクのアイシャドウをしていて、全体k的にピンクで統一されていました。

紫色のマーメイドドレスのときは、全体的に濃いめのメイクで、アイメイクにくらい色を使っています。ここで可愛らしいジゼルの印象がガラリと変わります。
ジゼルは髪型や衣装に負けないようにアイメイクや眉毛をしっかりと書いている印象でした。
|ロバート・フィリップのヘアメイクとファッション
ファッションポイント

2007年のニューヨークを生きる離婚専門弁護士のロバートは、ネクタイの色やシャツの色などに変動はありますが、基本はきっちりとしたスーツスタイル。スーツであることにより、ジゼルの世界とは違うのだと印象づけられます。

舞踏会での衣装はスーツとはまた違い、王子様のような印象。2007年のニューヨークではなく、おとぎの国 アンダレーシアに近づいたような雰囲気です。
ヘアポイント

特に髪型の変動はなく、仕事柄か普段から清潔感のある髪型。前髪を上げてわけ、しっかりと固めています。爽やかな印象です。
メイクポイント

肌はマットで全体的にナチュラル。眉毛が少し垂れ気味なのが優しい雰囲気を醸し出しています。
|ナリッサ女王のヘアメイクとファッション
ファッションポイント

女王らしい光沢のある衣装。黒を基調としていて魔女のような威圧感があります。
ヘアポイント

しっかりとタイトにまとめられたヘアスタイル。髪飾りが特徴的です。
メイクポイント

とにかくアイメイクが印象的です。しっかりと釣り上がった眉毛に跳ね上げたアイラインで、目力がとても強く感じます。真っ赤なリップも強さが表れていて素敵です。

メリッサ女王がジゼルを騙すために老婆に変身したシーンのメイクでは、花の形や目、口元など細かいところまでこだわって作られていることから、怖さが倍増してしまいます。
まとめ
改めて分析してみるとおとぎの国と現代社会の違いがわかりやすく、それぞれの世界に馴染んでいくキャラクターの性格や心情の変化などが細かく反映されていました。生きている世界が違うからこそ、衣装やヘアメイクなどの常識も全く違い、面白いと感じました。
このように、普段何気なく見ているウィがでも世界観やキャラクターの心情などをヘアメイクやファッションなどから読み取ることができるので、みなさんもぜひ注目しながら作品を見てみてください!