この記事では、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の登場人物3人のヘアメイク・ファッションの分析をしていきます。

本作品は1985年と1955年のカリフォルニア州がメインの舞台とされており、時代によって流行していたメイクやヘアスタイル、ファッションがことのあるので、それも一緒に分析していきます。

あらすじ

主人公のマーティ・マクフライは、ロックスターに憧れる高校生。そんなマーティは冴えない日々にうんざりしていた。彼の友人である科学者エメット・ブラウン博士（通称ドク）は、周りから変わり者と言われていたが、ついにタイムマシンを発明する。マーティはタイムマシンの実験を手伝う中で、アクシデントにより1955年にタイムトラベルしてしまう。

その時代のドクを探す中で、高校時代の両親と接触してしまい、あろうことか母親ロレインに惚れられてしまう。一方、若き日の父親ジョージは内気で自信がなく、ロレインに話しかけることすらできない。

2人が恋に落ちなければ自分や兄弟が生まれない！果たして、マーティは2人の仲を取り持ち、未来に帰ることはできるのか。

マーティ・マクフライ

この作品の主人公であるマーティは音楽が大好きで、ギターが得意。将来はロックスターを夢見る少年。好奇心旺盛で運動神経も良く、身体能力にも優れている。

ファッションポイント

まず印象的なのはジーンズ。ジーンズは’80年代に流行していたものであり、街の人たちもジーンズを取り入れたファッションをしていました。また、ダウンベストも同年代のヒットアイテムです。’50年代にタイムスリップしたときには、「救命衣なんて着て船が難破でもしたのか」と何度か揶揄われていました。

ヘアのポイント

ヘアは、当時はかきあげヘアというスタイルが流行していました。額を出すことで大人の色っぽさや知的でかっこいい印象が出るそう。

ロレイン・ベインズ

主人公の母親。厳しめの口調ではありますが、実は恋愛が好きでかなりのロマンチスト。運命的な出会いを夢見てジョージと結ばれました。

ファッションポイント

1950年代はティーン文化が芽生え、若者が文化の中心になり始めた時期。当時若者の間で流行したのは、ウエストにリボンがついたワンピースや、襟にリボンやタイがついたものが多く、上の画像のロレインにもリボンがついています。襟の形が丸襟なのも当時人気のデザインです。また、チェック柄も人気でした。

ミニスカートがまだ登場していない頃なので、スカートは膝下の丈。ペチコートを中に履いてふんわりさせたフレアスカートと、まっすぐのラインで丈の長いペンシルスカートの2種類が同じ着用率でした。シャツは、ブラウスやニットの素材で七分袖が多く見られました。

ヘアポイント

大きめのウェーブで女性らしい上品なスタイルがレディースの中で流行していました。また、作中ではオールバックのような額がでているスタイルも多く見られました。

メイクポイント

ハリウッド映画の黄金期とも呼ばれる950年代は、映画で活躍したセレブたちのメイクが流行しました。そんな彼女たちのメイクは、跳ね上げるようにアイラインを引くキャットメイク。今も人気のこのメイクは、1950年代に本格的なトレンドになったそう。また、マリリンを象徴とする真っ赤なリップや、オードリーを象徴とする自然な太眉が人気になりました。

ジョージ・マクフライ

マーティの父親。内気で自信がない性格。

ファッションポイント

作中で1950年代の街を歩く人々のファッションは、スーツにハット、蝶ネクタイのかっちりしたスタイルでした。登場人物たちは、チェックのシャツなどカジュアルな服装の人たちがたくさんいたので、メンズもレディースの流行と同じく2種類のスタイルが流行っていたのだと思います。

ヘアポイント

1950年代のメンズはこのようなスタイルの人がたくさんいました。調べてみると、1950年代はツーブロックが流行していたようです。

まとめ

50年代と80年代の両方のファッションやヘアスタイルが1つの作品で見れたので、流行の移り変わりがわかりやすくとても勉強になりました。また、メイクも真っ赤なリップや自然な太眉などくっきりしていて、わかりやすかったです。

ヘアやファッションなど視点を変えるだけでまた違う映画の楽しみ方があったので、ぜひそこにも注目してみてみてください。