時代背景やストーリー、人物自身の性格など、さまざまな意図が込められ作られている映画ヘアメイク。本記事では、ロサンゼルスがメインの舞台とされている『ラ・ラ・ランド』の登場人物、主に主人公であるミア(エマ・ストーン)のファッション・ヘアメイクを分析していきます。
他にも何人かの登場人物をピックアップしてファッション・ヘアメイクの分析をしてみるので、気になる方はぜひ一緒に考察してみましょう。
コンテンツ
|あらすじ

女優を目指すミアとジャズピアニストのセバスチャンが恋に落ち、お互いの夢に向かって進んでいく物語。
・ミア(エマ・ストーン)
女優になるためオーディションを何度も受け続けている女性

ファッションのポイント
場面ごとにファッションがどんどん変わる。バイトの時は白のシャツ。パーティーやディナーの時は青や黄色、緑など様々な色のドレス。
1番印象的なセバスチャンとの距離が縮まるシーンでは黄色のフレアワンピースに青のヒール。2人で踊り始める時にはヒールを脱いでお揃いのスニーカーになっている。
夏のデート時には爽やかな水色のシャツや明るいピンクのワンピースも着ている。
5年後女優として成功した時には黒ドレスに高めのヒールでシックな印象。
ヘアのポイント
前髪なしで肩につく長さ。基本的に中間から毛先をミックス巻きにしている。ドレスを着る際は巻きが強めで、バイトの際は緩め。
夏はハーツアップしていたり、故郷のシーンではラフなお団子やまとめ髪をしていたりする。
5年後女優として成功したミアは、全体的にはミックス巻きなのは一緒だが顔まわりまでしっかり巻いている。
メイクのポイント
基本的に血色感のあるナチュラルメイク。眉毛はアーチでしっかりめ。ベージュ系のチークにローズ系のマットリップ。肌は程よい艶感。
黄色のワンピースを着て2人で踊る印象的なシーンではオレンジメイクをしていてフレッシュさを感じさせる。
うまくいかなかった舞台後の故郷でのミアはかなりナチュラルなメイク。
5年後の成功したミアはキャットアイのような少し跳ね上げたアイラインに艶のある肌で大人っぽいメイク。

・セバスチャン(ライアン・ゴズリング)
ジャズピアニスト。ジャズを愛しており、好きな時に好きな音楽を演奏できるお店を開くことが夢。

ファッションのポイント
基本的にスーツを着ている。初めの自分の感情に任せてピアノを演奏するシーンではネイビーのスーツ(ミアは青のドレス)。ミアが緑のドレスの時にはベージュに近いブラウンのスーツ。バンドでのツアー時にはオーダーメイドの黒スーツ。
夏のデート時には水色のシャツを着たり、白のキャップを被ったりもしている。
ヘアのポイント
ウェットな質感でオールバックにピシッとしている時と少しだけ束が落ちている時がある。初めのネイビースーツでピアノを激しく弾くシーンでは髪の毛がボサボサで乱れている。
メイクのポイント
肌質はマットで、ほぼノーメイク。あまり色は使われていない。髭が生えているが眉毛などきちんと整えられており清潔感がある。


ケイトリン(ソノヤ・ミズノ)
ミアのルームメイトの1人。

ファッションのポイント
パーティーの時にはビビットな黄色のミニ丈のドレス。白色の揺れるピアス。
ヘアのポイント
前髪なしで高めの巻き髪ポニーテール。
メイクのポイント
キリッとした眉。ピンクのチークを頬骨に沿って斜めに入れている。ハイライトもしっかりめで艶のある肌。

まとめ
場面や人物の心情に合わせてファッションやヘアメイクを変えている。特に5年後のミアは黒のドレスで高めのヒール、黒の跳ね上げアイラインで今までとは全く違う印象になっており女優として成功したことがよくわかる。また、ミアとセバスチャンの着ている服が似たような色だったり、2人だけでなく背景ともマッチするようなカラーリングだったりで”色”にとてもこだわっていることが感じられる。


















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