美容師×ヘアメイク＝ヘアメイク師が、ディレクションから撮影まで行うショートドラマ。今回公開した動画は、「誰がために－change myself－」です。

脚本を渡されたヘアメイク師は、物語の内容からどんな背景を読み取り、登場人物のキャラクターをどのようにヘアメイクで表現しているのでしょうか。テクニックはもちろん、技術者としてヘアメイク師が行った分析のプロセスや表現の仕方をまとめました。

＜物語の概要＞

主人公の香菜は、とあるサロンスタジオで働く沙綾に相談をしていると、突然聞き覚えのある声が聞こえてくる。

その声は自分の心の声だったのだ。

本当は変わりたかった香菜に自分の心が語りかけてきて、香菜のキモチが変わり始めた。

そんな香菜のキモチに寄り添う沙綾は、香菜にヘアメイクという魔法をかける。

登場人物別ファッション・ヘアメイク解説

今回「誰がために－change myself－」に登場する人物とそのキャラクター、担当した役者さんをご紹介するとともに、ヘアメイクを解説します。

・香菜（小林萌夏さん ＠mocha_runrun）

今までの自分から変わりたい女子大生の香菜

ファッションポイント

大学生ぽくしながらも、内気な性格の子なので全体的にカジュアルな服装にしました。

ヘアポイント

ほとんどノーセットの状態で、メイクと同様に素朴感が残るようにしました。

メイクポイント

ヘアメイクに興味がない（やり方が分からない）子だったので、血色感を程よく出す程度のナチュラルメイクに仕上げました。

・心の中の香菜

香菜と対話した、心の中の香菜

ファッションポイント

心の中の香菜という事で、幻想的な子をイメージできるように真っ白な衣装にしました。

ヘアポイント

全体的に外ハネに仕上げ、前髪をしっかり巻く事で目元が見えるようにしました。現実の香菜よりも自信を持ってみえるように仕上げました。

メイクポイント

現実の香菜よりも強気な性格を再現するためにまつ毛をしっかり上げ、使用する色も黒にして眼力が強くなるようにしました。

・ヘアメイクをして生まれ変わった香菜

自分の心の声に動かされて生まれ変わった香菜

ヘアポイント

髪が顔にかからないように巻くことで、表情が分かるようにセットしました。

メイクポイント

目元に大粒のグリッターを仕込み、目に光がしっかり入るようにしました。また、リップなどの色味を濃いめにしたり、部分つけまを付けたりして、可愛く変身したことで自信を持った香菜を再現しました。

沙綾（泉見優羽 @yuwa_nonno）

サロンスタジオでヘアメイク師として働く女性。

ファッションポイント

お店の雰囲気が暖色系だったので、系統が合うように暖色系のトップスにしました。また、美容室ということで動きやすい格好を意識しました。

ヘアポイント

ショートだったので頭の丸みを出すようにアイロンを入れ、ワックスとオイルでスタイリングし、ヘアメイク師として外見に気を遣っている感じを表現しました。

メイクポイント

全体的にハイライトやラメを使用し、ツヤ感のある肌を作りました。リップも濃いめの色を使い、はっきりと分かるようにしました。

ディレクションから撮影まで！幅広いスキルを持つヘアメイク師

脚本から読み取ったストーリーや登場人物のキャラクターを、どのように表現しているのかご紹介しました。ショートドラマの世界観を作り上げるために、ヘアメイクやファッションに込められた意図がたくさんあることがわかりましたね。

ヘアメイク師についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

【誰がために－change myself－】撮影協力

＜脚本＞
池田剛
https://youtube.com/@karusu1
https://twitter.com/Kouki_Birth
https://instagram.com/heiz_go/

〈出演〉
香菜役 ：小林萌夏
https://twitter.com/mocha_runrun
https://instagram.com/mocha_runrun/
https://www.tiktok.com/@mocha_runrun

沙綾役 ：泉見優羽
https://twitter.com/yuwa_nonno
https://www.instagram.com/yuwa_nonno/

＜ヘアメイク、ディレクション、撮影、編集＞
坂本りんな ＠linna.sakamoto
近藤李香 ＠mo.mo0428
山口愛夏

＜撮影場所＞
abie hair 西大島店（https://www.abie.jp/）